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カレン素数の日記

1000文字程度の文章をぼちぼち更新しています。暇つぶしの読み物にどうぞ

ONE PIECEとの出会い

「好きな漫画はなにか」と聞かれると、まず1番に「ONE PIECEです」と答えられるくらいにONE PIECEが好きだ。

しかし今の世の中、好きな漫画と聞かれてONE PIECEとは非常に答えにくいのである。

あぁ〜わんぴーす(笑)漫画好きとか言っといてにわかやん(笑)、と思われること間違いなし。

それでも私はONE PIECEが好きだと大きな声で言いたい。実際1番好きだし、そういう嫌味なやつは相手にする必要がないと気づいたからだ。

 

兄も姉もいないが小さな頃から少年漫画が好きだった。それも始まりを辿ればONE PIECEである。

 

小さい頃は、すぐ喉を痛め、鼻水が出て風邪をひき、そして熱を出すことが頻繁にあった。そのためよく近所の小児科にかかっていた。

小児科の待合室には子供が靴を脱いで遊び回るスペースがあった。積み木とかレゴとかがあってとても楽しそうではあったけれど、当時の私より随分小さな子ばかり遊んでいたので恥ずかしくて私はそこで遊ばなかった。でもなにかしなければ暇で暇で仕方がないのである。そこで目に付いたのが本棚の絵本の下にある漫画だ。コナンがたくさんあったので、行く度行く度読んでいた。コナンはアニメも多少見ていて手に取りやすかったからである。置いてあるコナンは全部読んだ。それでも行く度に暇なので同じ巻を何度も何度も読んだ。そうこうして、いい加減コナンに飽きた。ストーリーどころか、コマの位置、人物の次の表情、セリフ一言一句覚えてしまうほど読んだのだ。

そうした時、コナンの横にONE PIECEがあった。仕方がない、暇を潰したいのだからよく分からんが読んでみようと手に取った。私はONE PIECEを全く知らなかった。でも、1巻を読んで、めちゃめちゃに好きになった。あまりにハマってしまって、母に隣の薬屋で薬を取りに行かせ、私は病院で1人でONE PIECEを読み続けた。

でも、その小児科に置いてあるONE PIECEは、1巻と2巻と3巻と、飛んで飛んで6巻。その4冊だけしか置いてなかった。続きも気になるし、飛んでいる4巻と5巻もどうしても読みたかった。

幸い、自転車を5分ほど漕いだところに古本屋があった。また小さい頃からお小遣い制だったので、とても少額だが自分の使えるお金も持っていた。月300円のお小遣いと家の手伝いをしてもらえたお金から、毎月2冊くらいONE PIECEを買った。当時は古本屋ならONE PIECEも1冊150円程度で買えたのである。古本だから日焼けしていて綺麗な本ではなかったが、何度も何度も読んだ。

そしてそのうち最新刊に追いついて、お小遣いもそこそこの金額になった。それから新刊を買うようになり、今は古本屋で買った汚い最初の方の巻を新刊で買い替えているところだ。

 

ONE PIECEは私をすっかり少年漫画の道に引きずり込んだ。少年JUMPを買うようになったし、そこで好きになった漫画を買いあさった。私の本棚はたくさんの少年漫画ばかり並んでいる。

ONE PIECE展が東京で開催されると聞いて東京に行くくらい、そのあと同じのが大阪であったからそれも大阪に行くくらい、ユニバのONE PIECEプレミアショーを各年4度ずつ行くくらい、ONE PIECEの映画もそれぞれ何度ずつ見に行ったかわからないくらい、私はONE PIECEが大好きになってしまった。

別の世界線で実現しているひとつの世界だと思っている節があるから、おだっちの描くONE PIECEカレンダーを見ながら30分も1時間も2時間もじっと見つめていたりもする。あ〜この絵のみんなが着てる服、絶対ブルックが買いに行ったんやろなあ〜確かにこれよう似合ってるわぁ〜、とか考えている。オタクって怖いなって思う。急に気持ち悪くしてごめん。

 

まあこれからも私の中でONE PIECEを超える漫画は存在しないと思う。

私の部屋の、すっかり日焼けして変な色になっている地球儀にはルフィの麦わら帽子がぽんと乗せてある。それを見る度、私も一緒に海に出ていける気がする。