男子高校生が好きすぎる
男子高校生が好きだ。とても好きだ。
偉大なる地球のお魚ぽんちゃん先生の言葉を借りれば、「DKO(男子高校生おんな)」である。
そして私は基本的に「好き」が向上しすぎて「男子高校生になりたい」になってしまっている。好きすぎて。
工業系の高校に通う男子高校生になりたい。
男が大半だけどクラスに4人くらい女の子がいる男子高校生になりたい。
彼女をつくるより男の子の友達といたほうが楽しいと思っている男子高校生になりたい。
クラスのイケメンウェイグループに属してるけど特に目立つわけではないタイプの男子高校生になりたい。
デザイン科の女の子の多くが1番カッコイイって言ってる男の子の、友達の男子高校生になりたい。
でも女の子のほんの数人には「まあAくんカッコイイとは思うけど私はBくんの方が好き」って言われる男子高校生Bくんになりたい。
ああ〜〜〜男子高校生になりたい!!!!!!!!!
私は今世、女として生まれてきた。自分の性別や性的指向について悩むことは特になかった。
女子高生時代を思い返しても、女の子たちと学校で菓子パしたり、学校が午前だけの時はそのまま制服で駅前の食べ放題ランチに行ったり、プリクラ撮ったり、「The女子高生」であったと思う。
しかしその頃から私は猛烈な「男子高校生への憧れ」を抱えていた。特定の個人や集団ではない。抽象的に捉えた「男子高校生」である。この男子高校生へ対する愛は、聖母のような包み込みたい気持ちと気色悪いド変態みたいな気持ちがぐちゃぐちゃに絡み合っているシロモノだ。
男子高校生の会話が気になる。でもそこに、女である私が交ざったらそれは「男子高校生の会話」ではなくなる。
絶対に、男子高校生にはなれない、という至極真っ当な事実が私を苦しめる。多分一生苦しめる。
ここまで読んでくれた、男子高校生だった人や現役男子高校生の人は呆れているかもしれない。たかが男子高校生の会話ひとつに夢を見すぎだとかお思いだろう。
妄想幻想ではあるけれど、私が本当に知りたいのは「現実」だ。「本物の男子高校生」を知りたいのだ。本物がどうであれ、それが本物であるならばそれを知ることが私の持つ叶わない夢なのだ。
この気色悪いが愛情と呼ぶべきものは、ある時爆発した。有川浩の「キケン」を読んだ時だ。工業系の男子大学生たちの話だった。高校生と大学生で少し違うけれど、私が今までに脳内でもくもくと膨らませていたモノが具現化されていた。この作品を読んでいる時、私は本当に彼らの住む寮の壁になれた。
男子高校生への憧れ、どこから生まれてきたのかは分からない。
でも人間は「自分にはないもの」に憧れる傾向がある。顔の薄い人は顔の濃い人を好みがちだし顔の濃い人は顔の薄い人を好みがちであるように、私は男子高校生を好んでいる。
この投稿を読んで共感してしまった女は是非「キケン」読んでみてほしい。あとオススメがあれば教えてください。