イエベブルベ問題と見解
メイクする人には定番の論争、イエベブルベ問題。
一応説明しておくと、イエベっていうのはイエローベース(黄色味のある色)、ブルベがブルーベース(青味のある色)の略で、パーソナルカラー判断のひとつ。肌、目、髪の色に似合うカラーのこと。
イエベの人は金色が似合うし、ブルベの人は銀が似合う。手首の血管の色が緑ならイエベ、青ならブルベ。日焼けして黒くなる人がイエベ、赤くなる人がブルベ。
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美容垢なんかだと基本的にブルベの大勝利とされている。ブルベが色白でイエベが色黒っていうのが定番だからだ。しかしイコールではない。松崎しげるはあの黒さでブルベだし、ウエンツはあの白さでイエベである。
なぜメイクをするにあたって、イエベブルベ問題が発生するのか。それは、「自分に似合う色」を見極めたいからである。
一般的に青みの強いピンクや紫なんかはイエベには似合わず、ブルベに似合う。オレンジやテラコッタはブルベに似合わず、イエベに似合う。つまり自分の本来の肌の色に合わせて、アイシャドウやチークを買い揃えようじゃないかと、そういう話である。
さて、ここから本題だ。イエベブルベ問題についての私個人の見解である。
私は自分がイエベかブルベかわからない。自分ではずっとイエベだと思っているけれど、人にはよくブルベだと言われるし、本業としてメイクを仕事にしている人にもブルベだね、と言われたことがある。
よくわからないので、化粧品はとにかく気に入った色を買っている。アイシャドウはオレンジも使うし紫も使うし青みのピンクも使うし、カーキも持ってる。紺色のアイライナーもバーガンディのアイライナーも使っている。リップも赤紫もあれば茶色もあるしピンクもある。
という訳で、私はこのイエベブルベ問題について懐疑的だ。そもそも問題なのか?という話である。
全人類、好きな色で塗りたくればよくない???????????
似合う似合わない、っていう色は勿論存在すると思う。しかしそれをイエベブルベ問題に責任転嫁しているだけではないだろうか。本当に全人類をその2種類に分けることが可能だろうか。似合う色似合わない色がなんとな〜〜〜〜く2種類に分けられてるような気になっているだけじゃないのか。
どこかの誰かにイエベって判断されたから、初めてオレンジのシャドウ使ってみました、イエベだから似合ってるし、自信がつきました、可愛くなりました、みたいなのはいいと思う。
でも、紫が好きなのに「私イエベだから……」つって挑戦もせず、なんとなく茶色のシャドウで誤魔化してるのは勿体ないと思う。紫にも色んな紫があるし、意外と似合う可能性もある。自分以外の誰かさんに見極めてもらった顔の色味がそんなに重要か?「好きな色かつ似合う色」の化粧品を見つけて行こうよ。探しに行こうよ。いっそ作っちゃえよ。
イエベブルベ問題によって、自らの幅を狭めてしまうのは本当にめちゃめちゃ勿体ない。
結局人間は自分以外の客観的な根拠が欲しいのである。その根拠となるものにイエベブルベを持ってくるのは間違いではないが正解とも言えない。イエベブルベとかいうもっともらしい理由をつけて自分を安心させたいだけなんじゃないだろうか。
似たような問題で、体型をタイプごとに分けるやつも気に入らない。ストレートとウェーブとナチュラル?日本人だけでも1億人存在してるのにたった3タイプに分けられる筈がない。参考にはなれど、それが自分の着る服を定められる理由にはならない。
本当に自分が好きな色は?本当に自分が着たい服は?
忘れてしまってはいけない。
TPOには合わせても、他人の適当な見定めなんかには合わせるな。好きな物に、自分が似合うよう努力をしよう。